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源顕兼『古事談』巻之二「遠江守盛章、無毛ノ大鳥ヲ掘リ出ス事」より |
無毛の大鳥 |
遠江守 高階盛章が熊野本宮大社に参ったとき、供養塔を建立しようと思い、地ならしに取りかかったところ、地中から羽毛のない大きな鳥を掘り出した。 気味の悪い出来事である。どうしたものかと処置に困った。 そこへたまたま、博識で知られる少納言入道 通憲が参拝に来たので、相談すると、 「こうしたことはありますよ。熊野権現に仕えると誓った者が生まれ変わり、社殿近くの土中などに生を受けるのです。早く元通り埋めておくのがよいでしょう」 とのことだった。 ただちに埋め戻したという話である。 |
あやしい古典文学 No.600 |
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