橘南谿『北窓瑣談』巻之二より

コタツと焼酎

 九州の人は、好んで焼酎を飲む。
 肥後の国の一婦人が、あるとき大いに焼酎を飲んで、コタツで寝ていたところ、口からもくもくと煙が出てきた。
 そのまま体内がくすぶり続け、やがて死んだ。

 こういうことは、小児などにはよくあることで、焼酎に酔ったときには、コタツに近寄ってはいけないのだそうだ。
あやしい古典文学 No.246