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神谷養勇軒『新著聞集』第十「死骸雲に入り両足をたれ出す」より
雲から垂れる死骸の両足
寛文七年閏二月六日、江戸の町でにわかに雹が降り、雷鳴しきりに轟いた。
そのとき、牛込で死んだ者を高田の焼場に送る葬列に一塊の黒雲が降下し、棺にかぶさったかと思うと、死骸を提げてまい上がった。
両足が雲からぶらぶらと垂れているのを、大勢の人が見た。
あやしい古典文学 No.524
座敷浪人の壺蔵
あやしい古典の壺