山口幸充『嘉良喜随筆』巻三より

化生

 林道春の話すところによれば、関東にて、さる高貴な方の遺骨を改葬するため、棺を掘って開けたところ、石棺いっぱいに水が溜まり、その中で一匹の獺(カワウソ)が死んでいた。
 「化生」とは、こういうことをいうのである。
あやしい古典文学 No.1165