『妖怪門勝光傳』より

光るもの

 水がただならぬ精力をもって満ち満ちているときは、稲妻のように光るものだ。だから、増水した河川などが光ったら、早く避難しないといけない。すぐに氾濫して、大水が押し寄せるからだ。

 人骨であれ獣骨であれ、骨を積み上げた場所に、夜分、雨が降ると、必ず濛々として青く光る。たとえ少しの骨であっても、極陰の地では光ることがある。

 野糞も光ることがある。とりわけ犬の糞はよく光る。
あやしい古典文学 No.1416