『訓蒙故事要言』巻之一「道和打雷」より

雷をKO

 中国の書『捜神記』によれば、扶風郡の楊道和という者が、夏、田んぼで働いていたとき、足に雷が落ちた。
 道和は鋤をふるって、足に取りついた雷神を打ち叩き、その左の肱を折った。雷は地面に倒れて、動けなくなった。

 雷の体色は赤土のようで、目は鏡のように光った。
 毛の生えた角があって、牛や羊の角の形をしていた。全身の形は猿に似ていた。
あやしい古典文学 No.1463