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『続古事談』第六より |
仙女楊貴妃 |
楊貴妃は、「尸解仙(しがいせん)」というものだった。仙女が化して人となっていたのだった。 「尸解仙」は、生きているときは人と変わらないが、死後に屍を残さない。ある中国の書に、楊貴妃を改葬したときのことが、「肌膚已壊、香嚢猶在」と記録されている。人の形はすでになくて、香嚢(かおりぶくろ)だけ残っていたわけで、尸解仙の証拠といえる。 楊貴妃は、もとは寿王李瑁の妻だったが、李瑁の父親の玄宗皇帝が奪って寵愛した。『長恨歌伝』に「寿邸にえたり」とあるのは、李瑁の邸のことをいったのである。 楊貴妃はまた、安禄山と密通していた。のちに大乱を起こす安禄山だが、そのころは玄宗のまたとない寵臣であった。 |
あやしい古典文学 No.1475 |
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