朝日重章『鸚鵡籠中記』宝永七年七月より

おらんだ猫

 子猫の大きさで、顔は狐。尻尾が長く、四肢の爪は熊のごとく鋭い。毛並みは虎毛の猫のよう。鳴き声は立てない。
 この獣は、酒を掌に受けて呑むらしい。
 『本草綱目』にある「木狗(もっこう)」だとも言われる。
あやしい古典文学 No.1491