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『妖怪門勝光傳』より |
川猿 |
川猿は童子に化け、狐のように言語を操って人を惑わしながら、何食わぬ顔をしている。しかし体全体が、なんとなく魚臭いものだ。 川猿の急所は股と眼球で、ここを打たれると大いに弱る。取っ組み合うと手ごわく、力自慢の人でも、川猿と組むとあちこち肉を掻き裂かれる。だから、とにかく組み打ちは避けることだ。 川猿の気質は、元来いたって臆病だ。また、自分を助けてくれた人のことをいつまでも忘れないという、義理堅さも持ち合わせている。 |
あやしい古典文学 No.1558 |
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