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森島中良『万国新話』巻之二「尸頭蛮」より |
黒夜の尸蛮 |
『星槎勝覧』にいう。 占城(チャンパン)国の尸頭蛮(ろくろくび)は婦人で、目に瞳がない。 深夜になるとその頭が飛び去って、人の大小便を喰い、飛び帰ってまた体に合する。 もし帰ってきた頭を捕らえて閉じ込めたり、体のほうを別の場所に移したりすると、尸頭蛮は死ぬ。 また、病気の人が糞をしているとき尸頭蛮に遭うと、妖気が肛門から入って、必ず死んでしまう。 『外国竹枝詞』には、「なんぞ堪えん、黒夜、尸蛮に遇う」と詠じた歌がある。 その注に、「小児の糞の尖を喰う」と記されている。 |
あやしい古典文学 No.1581 |
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