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林羅山『庖丁書録』「鶴」「鵠」より |
鶴・白鳥 |
中国の昔、周の穆王(ぼくおう)の時、巨蒐氏が、白鶴の血を献上した。これを飲めば、人の気力が増すのだという。 また、漢の時代に、玄鶴を射て奉ったことが『漢書』『文選』などに書かれている。 いっぽう、琴を聞いて淫乱の音を好み、鶴を愛して国を滅ぼした故事があるゆえに、琴を焼いて薪とし、鶴を煮て食うということがある。しかし、鶴は仙人の乗物で、長命でもあり、めでたい鳥である。 「鵠(こく)」を「天鵝(てんが)」ともいう。日本で「白鳥」と言うのは、これである。 白鳥の肉は非常に上質の味であると、『飲膳正要』に乗っている。これを食べれば、人の気力が増すのだという。 |
あやしい古典文学 No.1751 |
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