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『異国物語』「近仏国」より |
近仏国 |
近仏国は東南海のほとりにある。島々を根城にする蛮族が多く、「麻羅奴」と呼ばれている。 商人の船がこの国に流れ寄ると、国人が群がり集まって乗組員を捕らえ、大きな竹で差し挟んで、焼き殺して食う。頭蓋骨は食物の入れ物にする。 この国では、父母が死ぬと、一族が集まって盛んに鼓を打ち叩き、みんなで死者の肉を食う。まさに人非人の所業だ。 |
あやしい古典文学 No.1849 |
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