『異国物語』「丁霊国」より

馬足の民

 丁霊国は、中国の応天府から二年かけて行き着くことができる。

 その国の人は、膝から下が毛に覆われ、足は馬のようだ。
 よく走るが、さらに速く走ろうとするときは、みずからの足を鞭打つ。
 一日に三百里を行く。
あやしい古典文学 No.1852