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岡村良通『寓意草』下巻より |
風穴 |
美作国津山の近くの山に、「風穴」と呼ばれる一つの穴がある。その口は、石の蓋で塞がれている。 穴の周辺は常に、蓋の隙間から洩れる風が吹いている。隙間から穴に小さい石を投げ入れると、激しい勢いで石を吹き返す。 蓋を開ければ、美作の国じゅうに大風が吹き渡って、木を折り、家を倒すという。 陸奥の信夫山の上には、羽黒権現の堂がある。 堂の床下に小さい穴があり、そこからも常に風が吹き出ている。 |
あやしい古典文学 No.1925 |
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