鈴木桃野『反古のうらがき』巻之二「倹約法」より

倹約法

 ある人が、女郎屋遊びにふけって多くの金銀を失ったことを反省し、急に倹約・蓄財に努めるようになった。
 妻と寝るにも、性交するたびに銭百文ずつを竹筒に入れた。二、三ヶ月して、竹筒を傾け、銭を出してみたら、思いのほか多く貯まっていた。ほかの倹約よりはるかに多額であった。
 すっかり面白くなって、いよいよ筒に入れ、貯まるのを喜んだという。

 夜ごとどんなにか励んだことだろうと思うと、可笑しくてならない。
あやしい古典文学 No.1937